ECBがDLT取引向け中央銀行資金活用の2段階計画を承認

公開日:2025年07月02日 16:06
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欧州中央銀行(ECB)理事会は3月11日、分散型台帳技術(DLT)取引に中央銀行資金を活用する2段階計画を承認した。短期計画「Pontes」は2026年までにDLTプラットフォームとユーロシステムのTARGET決済システムを接続し、欧州域内の現金・証券・担保の自由な流通を確保する。ECB執行役員のPiero Cipollone氏は「DLTとトークン化は新興技術だが、金融取引の決済効率を革新する可能性がある」と述べた。

長期計画「Appia」は国際レベルでの運用を見据え、為替決済を含む国際業務や官民連携によるDLTソリューションの検証を推進する。ECBは2024年5~11月に実施した実証実験(64機関が50件超の試験実施)の知見も活用する方針だ。

一方、ECBは2025年10月までにデジタルユーロ準備段階を終了する目標を掲げるが、今年初頭のTARGET2システム障害を受け、立法府からの信頼獲得が課題となっている。
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