米上院が3.3兆ドル規模「Big Beautiful Bill」可決 ビットコイン有望視

公開日:2025年07月02日 16:09
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米上院はドナルド・トランプ大統領の3.3兆ドル規模の大型支出法案「Big Beautiful Bill」を可決した。下院の承認待ちながら、仮想通貨市場ではビットコインやイーサリアムへの影響が注目されている。

サンティメント社の分析によると、上院の僅差での可決を受け、仮想通貨市場は明確な強気相場を示している。ビットコインマイナーはこの法案のインフレ示唆効果で恩恵を受ける可能性があり、イーロン・マスク氏は法案に対する不満を表明した。

■ビットコインが債務急増下で光る
この法案は米国の国家債務を大幅に増加させ、インフレ懸念を引き起こす見込み。歴史的に、投資家はインフレとドル安のヘッジとしてビットコインを注目してきた。インフレ加速やドル信認低下が起これば、ビットコインのデジタルセーフヘブンとしての需要が高まる可能性がある。

■アルトコインにも波及効果
アナリストのマリウス氏は、投資家がハイリスク・ハイリターン資産を求める中、イーサリアムやインフラ系アルトコインも恩恵を受ける可能性を示唆。一方、投機的なトークンやミームコインは慎重な市場環境下でパフォーマンスが低下する可能性がある。

■マクロ経済への影響
4.5兆ドル超の減税と1.2兆ドルの権利削減を伴う同法案は、歳入補填措置がないため、米経済にインフレ圧力を強める見通し。これによりビットコインをはじめとする仮想通貨の法定通貨代替手段としての魅力が高まっている。

仮想通貨アナリスト「Crypto Dad」は、この法案が仮想通貨業界に大きな追い風をもたらすと指摘。注目すべき仮想通貨関連規定として、300ドル未満の取引に対する免税措置や、ステーキング・マイニング報酬の税制簡素化などを挙げている。

■機関投資家は慎重姿勢
個人投資家の関心が高まる一方、機関投資家は慎重な姿勢を維持する可能性が高い。債務増加とFRB(連邦準備制度理事会)の金融引き締め可能性が、金利とインフレ動向に関する明確化を待つ大手機構を生む可能性がある。

下院で仮想通貨関連規定が維持されたまま法案が可決されれば、ビットコインやイーサリアムを中心とした仮想通貨市場の上昇を後押しする可能性がある。ただし、最終的な影響はFRBの次の動きと、インフレ圧力が利上げにつながるかどうかにかかっている。
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