ビットコインETFが4億800万ドル流入:フィデリティとARKがBTC新波を牽引、ETHは苦戦

公開日:2025年07月03日 17:09
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7月2日のデータによると、ビットコインETFは1日で4億780万ドルの純流入を記録し、累計流入額は490億4千万ドルに達した。一方、イーサリアムETFは180万ドルの小幅な流出に見舞われた。この顕著な差は、ビットコインが機関投資家から継続的な支持を得ていることを示しており、BTCは7月2日に週間高値の10万9000ドルを記録し、11万2000ドルに向けた上昇の可能性を示している。

フィデリティのFBTCが1億8396万ドルの流入で首位を走り、ARK21SharesのARKB(8300万ドル)、BitwiseのBITB(6494万ドル)が続いた。ブラックロックのIBITは当日の流入がなかったものの、763億1千万ドルの純資産と524億2千万ドルの累計流入を維持している。

ビットコインETFの総資産運用額は1366億8千万ドルに達し、ビットコインの時価総額の6.30%を占める。取引高も522億ドルに急増し、IBITのみで408億ドルの1日取引量を記録した。

企業の財務戦略として、直接保有よりもETF構造が採用される傾向が強まっている。デザイン大手のFigmaはIPO申請書類で6950万ドルのビットコインETF保有と、3000万ドルの追加暗号資産投資予算を開示した。欧州ではUniCreditがイタリアのプロフェッショナル顧客向けにビットコインETF証明書を発行するなど、構造化商品による展開が加速している。

規制環境も進化を続けており、SECは7月1日にトークンベースETFの承認プロセスを75日間に短縮する新ガイドラインを発表。保管慣行、利益相反、作成・償還メカニズムを含む標準化された開示枠組みを導入した。

一方、イーサリアムETFは6月に2億4029万ドルの流入を記録したが、7月2日は小幅流出に転じた。ブラックロックのETHAはこれまで23日間流出なしで16億3600万ドルの流入を維持し、42億3千万ドル相当の155万ETHを管理している。イーサリアムのステーキングはBeacon Chainで3465万ETH(流通量の約29%)と過去最高を記録したが、短期ETFフローの変動に直面している。

グレースケールのデジタル大型株ファンド変換(BTC79.9%、ETH11.3%含む)や、米国初の暗号資産ステーキング組み込みETF「REX Osprey Solana Staking ETF」の上場など、規制の進展がマルチアセット暗号資産ETFの成長を後押ししている。
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