「トランプ・ベイン就任委員会」を装った詐欺団、250万円相当の暗号資産を詐取

公開日:2025年07月03日 17:21
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ナイジェリアを拠点とする詐欺グループが「トランプ・ベイン就任委員会」を名乗り、寄付者からイーサリアムベースのUSDT 250,300ドル(約250万円)を詐取したことが明らかになった。米国司法省のジャニーン・フェリス・ピロ弁護士は7月2日、この詐欺を「ビジネスメール詐欺(BEC)」として告発したと発表した。検察側によると、FBIはブロックチェーン分析を通じて取引のうち40,353 USDT.ETHを追跡することに成功。被害者への返還を求めている。

詐欺グループは昨年12月、被害者に偽のメールを送信。就任委員会共同議長のスティーブ・ウィトコフ氏を装い、正規メールアドレス「@t47inaugural.com」と酷似した「@t47lnaugural.com」(小文字の「l」と「i」の違い)を使用していた。司法省は「使用フォントにより、偽アドレスは本物とほぼ見分けがつかない状態だった」と説明。被害者は詐欺師の指示に従い、末尾「58c52」の暗号資産ウォレットに12月26日送金。FBIの調査では、2時間以内に全額が別のアドレスに移動されていた。

FBIスティーブン・J・ジェンセン副長官は「なりすまし詐欺は年間数十億ドルの被害を与えており、メールアドレスやURLの入念な確認が重要」と警告。ピロ弁護士は「ブロックチェーンの特性上、資金回収は極めて困難。送金前には複数回の確認を」と訴えた。
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