ビットコイン価格反転、大多数の投資家が利益圏に復帰

ブロックチェーン分析プラットフォームGlassnodeの最新レポートによると、ビットコイン（BTC）が107,000ドルを突破したことで、大多数の投資家が再び利益圏に復帰した。現在の未実現利益総額は1.2兆ドルに達している。

現時点でのBTC価格は109,716ドルで、24時間で2%上昇。市場全体も上昇基調にあり、主要コインのほとんどがプラス圏で推移している。

Glassnodeの分析では、時価総額が3,040億ドルから2.13兆ドル、実現時価総額が4,000億ドルから9,550億ドルへと「著しい成長」を記録。「このデータは、ビットコインへの資本流入の規模を示すと同時に、数兆ドル規模の資産へと成熟しつつあることを示唆している」と指摘している。

未実現利益総額1.2兆ドルという数字は、BTC投資家が「大幅な価値上昇」を享受している一方で、「市場センチメントが変化した場合の売り圧力発生リスク」も浮き彫りにしている。

現在の投資家の平均含み益は+125%で、「投資家が重要な利益を手中にしている」状態だが、2024年3月のATH（史上最高値）73,000ドル時の+180%や、2024年12月の100,000ドル時の数値には及んでいない。

市場の反発は、イスラエル・イラン間の地政学的緊張による数日間の下落後の動きだ。Glassnodeは「このような変動期間中に短期保有者のコストベースを維持できたことは、上昇傾向が継続する可能性を示す建設的なシグナル」と分析している。

Xapo銀行の投資責任者Gadi Chait氏は「利益圏にあるBTC供給量の増加は、最近の強気相場の勢いを裏付ける」としつつも、「歴史的に見て、これほど高い利益率の場合、利益確定売りが増加し、短期ボラティリティが高まる可能性がある」と警告を発している。

注目すべきは、多くの指標が投資家の「ホドル（長期保有）」傾向を示している点だ。実現利益の減少、Liveliness指標の低下、長期保有者（LTH）の供給量が過去最高の1,470万BTCに達するなど、「分配圧力を大幅に上回る蓄積と成熟の流れ」が確認できるとGlassnodeは指摘している。