2025年トルコの暗号資産規制 新たな規制枠組みと市場動向

公開日:2025年07月03日 14:45
閲覧数:379
トルコの暗号資産市場は活発な取引量で世界第4位を誇り、2025年にはより強固な規制枠組みが構築されています。Coinpedia Fintech Newsが報じたところによると、トルコでは暗号資産の取引は合法ですが、決済手段としての利用は禁止されています。最近では、取引所へのコンプライアンス要件を強化し、セキュリティ向上を図っています。

■主要な規制動向
【2025年6月28日】財務省傘下の金融犯罪捜査局(MASAK)は、第5549号法に基づき、不正行為防止のため新たな送金制限、待機期間義務付け、AML(マネーロンダリング防止)政策を導入しました。

【6月24日】財務相メフメト・シムシェクは、暗号資産引き出しに対する新たな制限を発表:
・引き出し待機期間:48~72時間
・ステーブルコイン送金制限:1日3,000ドル、月5,000ドル上限

【3月13日】資本市場委員会(CMB)は新ライセンス規則を発令:
・暗号資産サービス提供者(CASP)に対する厳格な規制
・施行期限:2025年6月30日(完全施行は年末)

■政府の方針
「不法な賭博や詐欺による収益の暗号資産通過を防止する」として、次の施策を推進:
・グローバルスタンダードに沿った規制
・技術監査機関TÜBİTAKによるシステム監査

■2025年ライセンス要件
・最低資本金:取引所4.1億円(1.5億TL)、保管業者13.7億円
・AMLコンプライアンス義務化
・違反時懲役3-5年、罰金刑も

■税制
特別税制はないが、所得税の対象(15~40%)。取引税0.03%が提案されています。

■市場動向
・利用者:2025年時点28.17%(2026年までに2,482万人予測)
・市場規模:2025年22億ドル→2026年26億ドル(年率15.33%成長)

専門家は「トルコは国際ビジネスを惹きつけつつ、透明性向上に注力するユニークなアプローチ」と評価しています。
関連タグ
トルコ暗号資産規制 AML対策 CASPライセンス 暗号資産税制 ブロックチェーン監査